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放浪レポV- 青葉山 松尾寺
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2008.10.25〜

大阪⇒兵庫⇒京都⇒福井チョイ通過⇒滋賀   ここまではたったの二日間。 走行距離 600km程。

行きは、大阪発 兵庫から京都へ入って日本海側へ一直線に抜けるのですが、夜の一般道はけっこう空いていました。
時間的にも短く この道だと大阪から舞鶴へは充分日帰りできます。 途中奥丹波も、舞鶴も、目的の紅葉は予想通りまだ早かったです(;;) 

で、落ち込み気味で宿へ向う道、R−176からR−27(舞鶴から敦賀へ)の途中、小浜に入る手前で暗闇の中の有名なお寺の看板を見っけ。
「明日来るからね♪」と看板と約束(?)して、翌朝 これ幸いと、黙々と雨の中の撮影隊と化す。化す・・。

ここで「松尾寺」とは、を 簡単に説明

【検索をすると同じような内容の紹介がたくさん出ます。 なので、ここでは当日たまたま出会えたお寺の現況紹介と 私文を綴ります。
もっと詳しくお知りになりたい方は、専門もしくは表示サイト検索をして下さいますように。<なんとも無責任∠( _ _)>すみません】



西国三十三礼所 二十九番札所

青葉山 松尾寺
あおばさん    まつのをでら

宗派:真言宗醍醐派   本尊:座像馬頭観世音菩薩
 開基:威光上人   創建:和銅元年(708年)

ナビ>所在地 :京都府舞鶴市字松尾532

2008.10.1より一年間 松尾寺開創千三百年記念行事中。
又、七十七年ぶりの本尊開帳法会<秘仏公開>も。

今回 収蔵庫(宝物殿)を新築し、東京・京都・奈良各博物館に寄託していた 寺の宝物すべて(国宝や重要文化財等)が
返還され、この期間に拝する事ができる。
★二重屋根の変わった形が美しい屋根。 宝形造りと言う
日本全国に多くの同名の寺があり、宗派も本尊も由縁も
それぞれであるが、境内の美しさ、収蔵する文化財の多さ、
そして江戸時代から伝わる珍しい宗教行事
仏舞(最下段にて説明)が行われることで知られている。

京都府舞鶴と福井県小浜を結ぶ地に、標高七百二十メートルの「青葉山」 別名「若狭富士」の中腹にある青葉山 松尾寺

この青葉山というお山、 福井県から望見すれば ふたつの峯が重なって秀麗な三角錐に見え、
京都府舞鶴市から眺めれば、火山であった太古の姿そのままに 峰だけが東西二つに分かれており、まさに馬耳の如く。
オオキンレイカをはじめ貴重な植物が天然記念物として保護されている。
古い山で伝説も多く、泰澄が開山したと言われるが、歴史はおそらくもっと古いのではないかと思う。

それぞれの峯に祀られている神々にまつわる物語りや 青葉山が古代の海上交通にとって、
大変重要な役割を果たし
ていたと言われるいろいろな説には、訪れて尚 とても興味深いものを感じた。

     西国第二十九番青葉山松尾寺 御詠歌
  往昔(そのかみ)は 幾世経ぬらん 便りをば 千歳もここに 松の尾の寺 <御陽成天皇皇子・八条王子
   <そのかみは いくよへぬらん たよりをば ちとせもここに まつのをのてら>

平安末期の三井寺(滋賀県大津市)の僧の巡礼記録にも この松尾寺(まつのをでら)が語られており、
古代より神々が鎮座し、修験場としても名を馳せたこの山の中腹に、西国第二十九番霊場松尾寺(まつのをでら)はある。
本尊:馬頭観世音は三十三霊場中 唯一の観音像であるという全国でも大変珍しいお寺。

寺は時の天皇の庇護のもとに発展したが、織田信長の命による丹後攻めの際の兵火によって消失。
後に寺は再興され、今日の姿がある。 その昔は女人禁制の時代もあった。

現在も、交通安全 海の安全 旅の安全や、運送関係のお仕事に携わる人たちが祈願に訪れる。

と言う事で ★レポに戻ります


参道の所々に見受けられる
古い石の道標





案内版から左ナナメに折れて約2Km一本道。、
車で5分 歩いて30分。
峠道風のカーブを登る(((^-^)))ワクワク

昔は多分 もっと狭い山道で、人々はきっと その道標を頼りに
寺へ訪れ、そして境内の登り口から、聖域である青葉山の東の峰と
西の峰それぞれ頂上に祀られた守護神の元へと目指したのだろう。

そんな後姿が目に浮かびながら、中腹の寺目指して
1車線幅で車の待避所があちこちに設けられている曲がり道クネクネ

観光バスを停める駐車場(2番)から、長い階段を登って
山門に辿り着くのだが、山門への階段の途中にある看板 
――――――――――――――――――――――――――
ここから悠久の時へ遡る一歩が始まります。
(((^-^))) ワクワク


日曜日だったけれど朝早く(9時前)で、私達は たまたま一番駐車場まで上がる事ができた。
誘導係の人が何人もいて、そこで駐車料金(400円)を払う。入山料は無料。
(私達が帰途につく頃、参拝客や登山客が多くなってきた。)

※仁王門に向って左手に、納経所の建物があり、ご朱印の他にお守りなどのグッズも売っている。
<記念行事の期間だけであろうか 本堂内右側にご朱印と書物、グッズ、書などがここでも販売されていた。>
松尾寺の住職は松尾心空という有名な方で、たくさんの著作がある。 これらは納経所で常時販売されている。


仁王門 ↓
現存の門は江戸中期 享保15年〜享和2年(1730〜1802年)に
建てられたものといわれ、風格のある建物である。




内側には隙間のないくらい千社札が貼られている




トイレ ↓
仁王門をくぐって直ぐ右手に進むと烏蒭渋摩(うすしま)明王殿と言う
見るからに 「お手洗い」 (笑) 建物は超近代的。

「うすしま明王」は、全ての汚濁を清めるとされ、
便所の守護仏とされているのだそうな。


仁王門の礎石 ↓





仁王門を入ると真っ直ぐ石畳。 本殿への階段を正面に見て、左側に菊の紋の扉がある

勅使門 ↓ (元明天皇勅願寺の格式を誇る寺)
この門の向こうには池泉庭があり、本坊が建っているのだそうだが、
残念ながら この門も本坊も、もう開かれることがない。




勅使門前の石畳から 本殿への石段を登る



左手壁際「鏡智院跡」の標

山の形を見ればわかるが、青葉山は太古の昔 火山であった。
本堂に登る石段や手水鉢に溶岩が使われ、その面影を残している。

古さを物語る苔むした石段を上がると、⇒⇒
石段の終るすぐ右に樟の木の巨木がある。<最上段右手に見える>

へばりついて計ろうと思っていたら、他の観光客が周囲を測ろうと
ちょうど私達の目の前で 両手を広げて木にへばりついていた。
思う事はみな同じ(笑)
お蔭で雨に濡れながら計る手間は省けた。

その様子から多分 幹周り3メートル強はあるかと思われる。
<画像なし>

山自体の歴史が古いせいでもあり、寺や周辺には大木や
珍しい花が多いと言われるが、それらは登山口から頂上に向う道の
あちこちに群生しているのだと聞いた。
溶岩石の階段 ↑↓


雨に濡れた落ち葉と
仁王門から本殿へと繋ぐ石畳





ここからは、本堂と同じ敷地内<あちこちにお堂や記念碑がある。

経蔵 ↓ 左手の土蔵のような小さな建物。
仁王門と同じく江戸中期、享保15年〜享和2年
(1730〜1802年)に建てられたものとされている。



でも(− −;)登山のおじさん お尻邪魔なんですけど〜


大銀杏の木と鐘楼 ↓



鐘楼の傍(左側)に大きな銀杏の木がある(まだ色づいていない)

この木は元永2年(1119年)に鳥羽天皇がお手植えした銀杏と伝えられ、
樹齢870年  幹回り6m  樹高21m

若狭の風雪や兵火に耐えてきた まさに自然の生命力の偉大さ(−"−)



↑右端が大イチョウですが、説明板がメインみたいですみません(ё、ё;)
しかも、雨で影で色が変・・  暗いじゃん〜! 。・(>o<)'。
これで 注連縄見えます??


大師堂 ↓ 渡り廊下側の方(右) 横から中に入れた。
ガランとしていて淋しい部屋だった。奥には何があるのか良くわからない。
土間(?)からの上がり口の左の隅に、相当古い等身大の木造の坐像
何気に置いてあった。 一応祀っていたようだけど、何故にあそこ?
何か うすら寂しくて、写真を撮ろうとしなかったσ(・・*) ミー



しかも、この外観はちゃんと撮ったのに、間違えて捨てちゃった(T,T)
なので、携帯のを加工したもので、画像が醜くてすみませんm(_ _)m


本堂を目前にして、正面への石畳沿い手前に 母子地蔵 ↓                その向こう側(本殿側)に 弘法大師立像 ↓

   



そして いよいよ本堂拝殿<正面画像は↑タイトル枠に表示> 


本殿の横顔


★二重屋根の変わった形が美しい屋根(↑宝形造り)が印象的である。
「手水所(ちょうずどころ)」の屋根も同じ。

 本堂正面は、↓手水所(ちょうずどころ)
手を洗っておロウソクに火を灯して 拝殿に向う


本堂入り口   彫刻がお見事(@o@)
廻り廊下にも同じように龍の彫り物がずっと。(モンモンではない)


内部を覗き見 ‖_@) ソー  (ё__ё)ウ〜ム



御前立ちの馬頭観世音菩薩像 ↓ 宝冠が馬なのよ
<本物は秘仏の為通常は出ていない>



本尊:馬頭観世音菩薩像は、
仏敵に対する怒りを表す三面八臂(さんめんはっぴ)の忿怒(ふんぬ)像。
(宝冠に馬頭をいただき、忿怒(ふんぬ)の相をした観音菩薩)
魔を馬のような勢いで打ち伏せ、慈悲の最も強いことを表すという。

農耕畜産や交通安全にご利益があるといわれ、信仰する人が多い。

千年も昔に作られたものを保存するのは大変だろうな〜<他人事
とにかく「秘仏」であり、普段は直接の拝観は出来ないが、
通常拝するこの御前立ちの馬頭観世音菩薩像↑は「アラそっくり」

真っ暗な画像をなんとか見やすいように加工しています。
色がヘンです(- -;)ボケは腕のせいです。m(_ _)m


向って左側が本堂(本殿)  渡り廊下全景 ↓  右側は大師堂



本堂方向から 大師堂方向へ

この辺りでは時間的にも観光客が多くなりだし、人が少ない所をパチリ。

渡り廊下の端っこは、こんなふうな。 滑り止めもちゃんと付いている。




手洗所(ちょうずどころ)のすぐ横の馬の像
馬頭観音さまと言っても、馬を祀っているのではない。



地蔵堂 ↓
木の左下の碑の左側に静かに立つ <本堂から撮影>
回廊にも 色とりどりの着せ替え地蔵さまがおわす。

お地蔵様は子供の魂を守ると言われ、生まれ出る事ができなかったり、
幼くして旅立った子の為の供養も行われている。



木造 延命地蔵菩薩坐像 ↓




ここで、上記の「仏 舞」について、要約して記します。

毎年5月7.8日は、年中行事の「卯月八日の松尾参り」で知られているが、今は
その一月遅れ(毎年五月八日)の灌仏会、舞儀音楽法要として奉納されている。

毎年花祭に奉納されてきた「仏舞」は、奈良時代に唐から伝え
られたもので、由来や始まりは 松尾寺の古い記録が焼失して
不明であるが、江戸初期には舞われていた記録は残っている。

大日如来、釈迦如来、阿弥如来の光背のついた金色の仏面を それぞれ
2人ずつ6人の舞人がかぶり、越天楽 の曲に合わせて典雅な舞を繰り返す。
古くは松尾寺の寺坊の僧が舞っていたが、寺坊舞いが消滅した後は門前町の
松尾寺仏舞保存会の人たちが舞い伝えている。


本堂向って左手、←馬の像の少し向こうに
枝打ちされたまっすぐな杉の木(か?)が、一本だけ
別誂えのように立っていた。
これは何のため?どんないわれ?
まっっすぐに上へと伸びた姿が美しくて 本堂の上から盗撮♪(爆)



木の右下に見える小さな祠の横が、青葉山への登山口となっていた。
そこから本殿の裏側の竹林を通って、
頂上を目指す登山姿の方が目立った。

多くの青葉山登山者は、少し下にある駐車場(同金額)に車を置き、
松尾寺に参拝してから山頂へと向うのだそうだ。

途中、展望台 ブナ林 東峰 西峰(内浦湾眺望)で一巡りして
だいたい3時間半で松尾寺まで戻って来れるらしい。

仏画 普賢延命菩薩像は、舞鶴市唯一の国宝で、
九百年前 鳥羽天皇行幸の際、寄進されたと伝えられている。



和尚様の 「77年に一度という秘仏のご開帳の御縁を頂き、この時にめぐり合えたのは、まさに千載一遇の法縁に連なる」 とのお言葉。
私ども ただ通り掛けに目についただけで 何の予備知識も無いままに訪ねたお寺さまでしたが、この生涯でもう二度と拝する事が
できないであろう貴重な仏画や秘仏にご縁を頂いた事は、信仰心も定かではない我が身には余りある仏のお慈悲と思います。
宗派無宗派を超えて 心から、ありがとうございました。(*^人^*)


境内にはベンチもあり、又 門前には茶処「流々亭」という休憩所もあります。
マイナスイオンをお腹いっぱいに吸い込んで、久しぶりに心身のお洗濯ができたように思いました。

この時間はまだ開いていなかったけれど(;;)・・・流々亭でお抹茶を頂きたかったです。

※少ない知識の中での拙い文章と お見苦しい画像の数々を、最後までご覧下さり有難うございましたm(_ _)m

青葉山 松尾寺への道順

車の場合  R−176からR−27(舞鶴から敦賀へ)の途中、小浜に入る手前。  進入道路は、
舞鶴方面からだと、JR「松尾寺」の東約1キロのところで 左へY字状の分岐(青葉トンネルに入ったら行き過ぎ)

福井県(小浜)、滋賀県からは、反対車線方向へまさにヘアピン状態で曲がって入るので とても見えにくい為
小浜と舞鶴の境界の「青葉隋道(トンネル)」を出て少しで 左側バス停<松尾寺口>の反対側(右側)に看板あり。
そこを入ると 「此処から車で5分、徒歩で30分」と案内板。

電車では JR西日本小浜線 松尾寺駅(無人駅)から寺まで徒歩約50分かかるが、
駅前にタクシーなどなく、多くの参拝者は東舞鶴駅前からタクシーを利用している。
1時間に1便以下、運休日あり。 京阪神・中京・東京方面へは、敦賀駅を経由するよりも
隣の東舞鶴駅を経由して 特急「まいづる」などに乗り継いだほうが速い。

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境内は、ほとんどバリアフリーになっているが、建物の中や他一部のみ段差や階段があり、車椅子等は要介添え。
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駐車料金 :普通車400円   入山料 :無料  <時間>8:00〜17:00


詳しくは松尾寺HPにて (製作中にて一部ページ閲覧不可)<一部文章引用

他にこの辺りには、海上自衛隊の基地や、赤レンガ倉庫群、戦後の引揚者記念公園と記念館、
少し足を伸ばせば「天橋立」等近い範囲に見所がたくさんあります。  記録・写真 :凪の館


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